それ、筋肉の痛みじゃないかも?

最近たてつづけに、フィジカル系のインストラクターさんがおみえになりました。

太ももの前とやや外側に痛みを訴えておられて、

ご本人は大腿筋膜張筋に痛みが出ているというのです。

出典元:Visible Body: Human Anatomy Atlas(人体解剖アトラス)

しかし、痛みが出ている部位と大腿筋膜張筋の場所は一致していませんでした。

大腿筋膜張筋のトリガーポイントは太腿の外側に位置するため、やはり一致しません。

そこでちゃんとお話をうかがっていくと

夜眠れないくらい痛みが増すことがあり、体を前かがみにするとラクになる

さらには、仰向けで寝ていてもジンジンと太ももの前からやや外側に痛みがでてくるとのこと。

もうこの時点で、おおよそ臨床経験のある先生はおわかりでしょう。

本来は、整形外科的な大腿神経伸張検査などを行いますし、私は医師ではないため診断もできませんが、おおよそ大腿神経がからんでいる可能性がみえてきます。

出典元:Visible Body: Human Anatomy Atlas(人体解剖アトラス)

あきからに筋肉を酷使していたり、怪我があったとしても、それが必ずその部位の筋肉から生じている痛みであるとは限りません。

つまり、痛みの原因が常にそこにあるとは限らないのです。

もちろん、筋肉の打撲や筋肉痛のようにそこに原因があることもあります。

一方で、トリガーポイントのように遠く離れた部位の筋筋膜が原因で痛みを起こしていることもあります。

それからも一つ

忘れてはいけないのが、神経を原因とする痛みです。

その中で、椎間板ヘルニアなどによって生じる神経痛には特に注意が必要です。

もし、太ももの前に痛みがあらわれて、しばらくしても痛みがおさまらないようでしたら迷わず整形外科を受診されることをおススメします。

他にも原因となることは考えられますが、いずれにしてもきちんと専門家に相談しましょう。

出典元:Visible Body: Human Anatomy Atlas(人体解剖アトラス)

ちなみに、上のイラストをご覧ください。この青くなっている部分が大腰筋(だいようきん)という筋肉です。

腰椎という腰の背骨からでて骨盤をまたいで股関節につきます。

この筋肉がさまざまな痛みや不調に関わっていることがあります。

今回のケースも例外ではありませんでした。

ちなみに、このインストラクターさんから少し残念なお話をうかがいました。

なんでもこの方は、

この痛みが数週間にわたっていることから、鎮痛剤の服用を迷っては躊躇していたというのです。

眠れないほど痛いのに!?

ためらっていた理由というのが、ある専門家の方のご意見

『〇〇の過程において痛みは必ず生じるモノ』なんだとか。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

だからそれを超えていきなさい、と。

は~。

なんだかなぁ。

久々にこれはまずいな、と思いました。

カラダを使うお仕事の方々は、やはりご自分のメンテナンスも欠かせないと思います。

と同時に、最低限の知識は持っていてほしいところ。

その知識がきっと生徒さんやお客様のために役立つでしょうし

ご自分と大切な人のためにも活きるはずです。

ちょうど先日、日本背骨養生協会のシークレットセミナーで、

私たちは脊椎脊髄病医のY先生から大腿神経痛についても学んでいたので、

今回のケースはスタッフもみな理解できたのではないかと思います。

しかし今回のケースであらためて思うのは、

カラダや健康の専門家ってほんとにたくさんいますから

一般の方からしたら区別もつかないだろうな、ということ。

ましてやカラダのプロですら何を信じていいかわからない世の中ですから、

ちょっと心配になってしまいますが、

やる気のある方も多いので、ともに勉強して高め合っていきたいと思います。

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ABOUT US

石垣 英俊
気づきのプレゼンター。静岡市生まれ。神楽坂住み。 鍼灸師/按摩マッサージ指圧師/カイロプラクター/国際中医専門員/アプライドキネシオロジスト 神楽坂で施術をしながら東洋医学の健康観と背骨メンテナンスをベースとした養生法アラウンドセラピー®を伝えています。趣味はラクに生きる方法を模索すること、美味しく食べることです。